Kaoz (ver.2.0)

1. Kaoz 01 (08:33)
2. Kaoz 02 (08:33)
3. Kaoz 03 (08:33)
4. Kaoz 04 (08:33)



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『階調・乱調をエントロピーの問題として捉え、混沌とはそのエネルギー、生命力、芸術的純情の発揮の証左とするならば、大杉栄よ、現代に於いてはより深刻に、美はもはや諧調にあらず、ただ乱調にありて、その実現は只管の紊乱にあるのだ。我が天的嗣業の発火もまた、そこに指し示されている。本作を大杉栄に捧ぐ。』(JINMO)

第131作めのソロアルバム、その名も、“Kaoz”。

“Kaoz”という造語には、“美に満ちた大いなる混沌”の意味を込めたとJINMOは言います。
前述の言葉にもあるように、本作は約100年前の思想家・作家・アナキストの大杉栄に捧げられています。
自己の表現の為に命をかけた彼を、 JINMOは時代を超えて、 敬愛というよりは同胞同士としてのシンパシーを以て、
“混沌の聖人”と称しています。

諧調ならず乱調にこそ美があるという大杉栄の断言に、普段JINMOが口にする“プレクティクス・パルス”の概念は、
見事に共鳴しています。
JINMOの言うところの”プレクティクス・パルス”とは、複雑系研究で有名なサンタフェ研究所のひとりマレー・ゲルマン博士の概念を受け、”単純さ”と”複雑さ”が相反するものではなく、音楽的な時間認識に於いて未分化に存在するのだという律動表現であると考えられ、それは周期的反復を前提とした人造的な”リズム”ではなく、
より奔放な”パルス”であるという考えも同時に示しています。

本作はたいへん複雑な多重録音に聴こえますが、Jinmoid一本による無伴奏ギター独奏です。
細密複雑なギターの高速演奏に、リバース・ディレイを含め、いくつものディレイをコントロールすることで、
このような混沌を現出させています。
赤と黒のコントラストが力強く美しいジャケット写真は、Mixtribe氏によるものです。

さて、JINMOが好んでTwitterにも引用している大杉栄の言葉があります。


『実行に伴う観照がある。観照に伴う恍惚がある。恍惚に伴う熱情がある。そしてこの熱情はさらに新しき実行を呼ぶ。そこにはもう単一な主観も、単一な客観もない。主観と客観とが合致する。これがレヴォリユーショナリイとしての僕の法悦の境である。芸術の境である。(“生の拡充”より)』


皆様、美に満ちた大いなる混沌“Kaoz”の渦中で、レヴォリユーショナリイとしての法悦の境、芸術の境を目撃ください。

現代音楽、先端的テクノ、実験音楽をお好きな方々にはもちろん、ギター愛好家の方々にもお薦めのアルバムです。

前作”Wolfbeats 3”から僅かに4日。
通算第131作めのソロ・アルバム(Avant-attaqueからの第112作め)、リリースです。
もちろんCDと同等の、Apple ロスレス 44.1kHz 16bitの高音質です。

HARI Avant-attaque